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x31hook's blog

何の考えもなくフリッカーアカウントを削除したせいで古い記事の写真がありません。あしからず。

20分間のランデヴー 第二回 〜霊能者〜

一年に一回くらいは高熱を出す。普段は気合で抑えるタイプ(その代わり週末寝込む)なので会社は休まないのだがどうしようもない時がある。



あれは2年前の冬、体に変調の兆しがあったが、処理の都合上どうしても休むことが出来ず、無理して出勤、必要とされる部分をこなしてタクシーで帰ろうとしていた。真っ直ぐ歩くのもしんどいぐらいだったので、だいぶ参っていたのだが。





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乗り込んだタクシーの運転手は、饒舌とはいえないまでもポツリポツリと話す人だった。こちらは具合悪い事を伝えたのだが、彼は何を思ったか彼の知人の霊能者の話を始めた。その霊能者は、かなりのパワーを持っているらしく・・・(熱で朦朧として聞き取れず)。




「おや、だいぶ具合悪そうですね。あなたのパワーが弱ってるんですよ。わたし今タクシーの運転手やってますけど、私も霊能者なんです。あとで少し治療してあげましょうか?」




(治療?治療って何するんだ?家に上げるのか?ちょっと怖いな。大体いきなり何を言ってるんだろうこの人。)




そう思っているうちにタクシーは家に着いた。マンションの前でお金を払って降りようとすると、運転手もまた車を降りた。そして、


「ちょっとそこに手をついて下さい。」


と、トランクの上を示す。朦朧としていた私は言われるがままにトランクに手をつく。(今冷静に考えると周りから見たら怪しい光景だ・・・)


「腰が弱ってるんですよ、腰から来てる。」


と言いながら腰に手を当てる。


「私の手のひら、熱くないですか?」


確かに、熱い気がする。そういえば楽になってきた。(暗示に弱いタイプなのである)


「はい、これで気が入りました。あとは何か栄養のあるモノを食べて今日寝たら直ります」


と言われ解放された。正直、何か勧誘されるかなと思っていたがそういうことも無く、一旦家に帰って鰻を買って食べ、一眠りしたら嘘のように治っていた。




というのは嘘だが、だいぶ楽になった。もともと影響され易い所為もあるのだが、とにかく楽になった。そんな不思議な体験だった。




(第三回〜風流オヤジ〜 に続く)