一本の日記にするには話が短いものをまとめてみました。ご笑覧下さい。
・思想家
またも朝、そこそこ急いでいる時に乗ったタクシーの運転手さん。ひょんなことから政治の話題に。詳しい事は忘れてしまったが、何かのきっかけで自
説らしい「アメリカの陰謀説」を大展開。それだけなら聞いていれば済む話ではあるが、目的地到着後もドアを開けてくれない。話が終わらないのである。やき
もきしているうちに、漸く話が終わったようで、文字通り解放された。
・最新型メーター
ふと乗った個人タクシーには、見慣れないメーターが付いていた。液晶のデジタル表示で、とてもタクシーのメーターとは思えない。
話すきっかけもなく、しばらく無言で乗っていると、運転手さんが舌打ちをする。それも何回も。なんだ?と思って見るとメーターが賃走になっているのに全然金額が加算されない。不機嫌そうなので内心ドキドキしていると、突然気さくに話しかけてきた。
「このメーター最新式なんですけど調子悪いんですよ。全然上がらない。修理に持っていくと急に直るから直しようが無いんですわ」
結局何回かつけたり消したりを繰り返して、動き出したがいつもの6割くらいの額で到着した。その過程でなんやかやと話したこともあり、メーターは関係なく大体普段どおりの金額を渡すと、恐縮しながら受け取っていた。
そういえばメーターを倒すのを忘れている人も時々いる。「やった!ラッキー!(表現が古いな)」と喜べないタチなので、すぐにご注進することにしている。
・典型的関西人
これ(ランデヴーシリーズ)を書き出してから取材の目論見も有って乗ったタクシー。しかしこちらに変な下心があるとなかなか話しづらい。無言で乗車していると、事故多発現場の近所になって突然話し出した。
「このトンネル越えたことこで事故二回も見ましたわ〜。なんかガーッといってドーンとなってもうなんやぼろぼろですわ」
(関西ネイティヴの方、すいません)お、これは我々(地方出身者)が抱いている関西人イメージ。擬音が多い。
結局この後なんだか盛り上がり、先日遭遇したハイドロプレーンタクシー(雨の日に飼い犬がひも付きで飛び出てきて急ブレーキ、すべるタクシー、焦る私)の話などして到着。合いの手がもう漫才みたいだった。降りる時、
「いやぁ、おもろい話色々とありがとうございました。」
と言われたが、おもろいのはそっちやんと言いたくなった。
・菩提樹の実
スマートな風貌、理知的な感じの運転手さん。当時合併して出来立てのタクシー会社なせいか、やたらと愛想が良い。降りる時に、菩提樹の実(葉っぱつき)をくれた。
「これ、上からそっと落とすと回転しながら落ちるんです。しばらくすると実だけぽろっと取れますから、財布の中に入れておくとお金がたまりますよ」
夫婦ということで、二人分貰ったのだが、家人の財布にはまだ入っているが私の財布にはいつの間にか入っていない。それで中身が乏しいのか・・・
とりあえずこれで連載企画は一旦終了します。皆様お付き合い下さりありがとうございました。また何か面白い話が有ったら、面白い運転手さんに会ったら書くかもしれません。
↑ここまで過去ログより。
ということで、新しいネタができたので、明日エントリーします。
最新作〜念願かなう日は突然に〜 に続く