新井素子「もいちどあなたにあいたいな」、読了。
しばらく前に日経新聞の文化面で久々に新井素子に出会った。義母?の看病か何かで、大阪でバスに乗ったりする話でたいそう面白かった。昔(中学生くらいか?)すごく好きで読みまくっていたが、あの斬新な文体は新聞でもそのままだったので懐かしくなりその後書店で著作をみかけ購入した。
小説でももちろん、あの文体はそのままで、あとがきの決まり文句もそのままで、ふと昔に戻ったような気がした。
基本一人称だけど章ごとに語り手が語る手法が面白く、本自体も楽しめたけれど、それ以上に自分の読書遍歴や、間に横たわる長い年月のことなどいろんなことに思いを馳せた貴重な時間だった。
そもそも気が付いたら来年40歳になるということになっていたわけだけれど、自覚が全然ない。子供がいないせいもあるのかもしれない。気持ち的には成人かそうでないかくらいの感覚でいるので、アンケートなどに実年齢を書かされると愕然とする。
ご多分に漏れず、年を取るごとに一年のスピードが加速してきているので、実感はおいていかれさらにどんどん年を取っていく。仕事が経理なのでルーティン(一日も、一ヶ月も、一年も)サイクルを回しているうちに月日が流れていく。
流されないようにしっかりと年を取っていきたいな。