『白夜の爺スナイパー』シェルドン・ホロヴィッツ82歳は、孫夫婦と暮らすためアメリカからノルウェーに嫌々移り住んだ。記憶や言動の危うい日々。ところがある日、母親を殺された少年を守る羽目に。迫り来る尿意と闘いながらの逃避行。道中、覚醒していく元スナイパーの嗅覚。傑作クライムスリラー!
— 集英社翻訳書 (@shueishahonyaku) 2016年5月19日
この紹介を読んで面白そうと思って即購入。実際に面白かったんだけど思ってる感じとは少し違っていた。老人が老人っぽく頑張るのだと思いすぎていたが、意外とそうでもなく確かに覚醒していく感じであった。
パニックと恐れることは違う。誰でも恐れる。人間に備わる生存メカニズムだ。人に何か変だと思わせ、意識を集中させる。恐れに脳が支配された状態がパニックで、そうなった人間は全く使い物にならない。
P.59 上官の言葉より
時折冗談も交えつつ結構ハードボイルドな展開で、また東欧諸国のややこしい問題などにも触れつつ、きっちり真面目な本なのだなと。なかなか面白く読了。