x31hook's blog

何の考えもなくフリッカーアカウントを削除したせいで古い記事の写真がありません。あしからず。

奈良小旅行 その1

突然思い立ち、3月21、22日と一泊二日で奈良に旅行に行った。京都に住んでいるので、本来なら日帰りで済みそうなものだが、車に乗らない我々夫婦には一日で満足するには奈良は広大すぎる。大きなきっかけは2つ。先日日経新聞に載っていたスーパーホテルlohasの広告と、先月の和楽の奈良特集である。
ストレスのせいか結構な肩こりに悩まされている私は、温泉に行くことをかねてから望んでいた。しかし家人は温泉があまり好きではないと言う。そんな時に見たスーパーホテルlohasの広告。ビジネスホテルにもかかわらず、JR奈良駅徒歩10秒(!)にも関わらずなんと温泉が出るのである。これなら自由に温泉に入れるし、家人は部屋で風呂に入ればよい。わざわざ温泉宿に行ってそれをするのはどうにも勿体無いが、ビジネスホテルならちょうど良い。和楽を参考に、それなりに計画を立て、奈良へ向かうことにした。
回りたいエリアがちょうど含まれているお得な切符があった。奈良世界遺産フリーきっぷ〜奈良・西の京・斑鳩エリア〜である。京都からなら1,340円で、京都〜奈良間往復より少し高いだけでこのエリア内乗り放題。早速近鉄急行に乗車し、大和西大寺へ向かう。予定より早く、西大寺の拝観開始前に到着したので境内を散策する。朝の静謐な空気が心地よい。卒園式の園児たちの嬌声が遠くに聞こえる。奈良といえば思いつくのが東大寺。それに対して西大寺。そこにお寺があることにも思い至らなかったわが身を恥じつつ、本堂へ一番乗りで入った。正面に釈迦如来立像。左手に文殊菩薩騎獅像 四侍者像(灰谷健次郎の兎の目のモデルになった善財童子はこの一人)。そして右手には弥勒菩薩がやや前傾して座していた。棚に整然と並べられた釣灯篭には電球ではあるが明かりが灯り、ある種幻想的な空間。その中で最も心惹かれたのは弥勒菩薩だった。正直油断すると涙をこぼしてしまいそうだった。赦されている、そう思った。仏像に対してここまで強い印象を受けたのは、広隆寺弥勒菩薩(宝冠弥勒)以来だった。
今回奈良に来て最初に訪れたお寺で、すでに来て良かったと思った。この小旅行が良いものになるような気がしていた。

もうひと月になるけれど、今更ながらアップ。続きはまた後日。